2008年2月14日 (木)

オトナの愉しみ

「あ、木曜日だ」と思っていただいた皆さん、ありがとうございます。木曜日のコイビト、共同ブログ『笑うオトナども』を更新いたしました。

今週は木村早苗さん。ヨシモトファンダンゴTVを廃止してWebへと展開する吉本のやり方を通して「お笑いとネットのかかわり」について書いておられます。ファンダンゴTV廃止については、「ファンダンゴがなくなるなんて…」と自分本意な考えをしがちですが、こうして遠くから眺めてみると興味深いですね。こういう見方ができるのもオトナお笑いファンならではじゃないかと思います。是非、ご覧くださいませ。

先日、ちょっと遠出をする機会があったのですが、その移動中、ラサール石井さんの『笑いの現場 ひょうきん族前夜からM-1まで』(角川SSC新書)という本を読みました。タイトルどおり、ラサールさんが実際に経験してきた、お笑いブームが始まる少し前のことから、昨年、サンドウィッチマンの優勝で幕を閉じた『M-1グランプリ 2007』の審査のことまで網羅されています。

『M-1』の審査についての話も面白かったけど、昔、見ていた番組の裏側の様子とか、裏方・出演者の両方を含めた人のつながりとか、「今、読むからこそ面白い」話が次から次へと繰り広げられて、本当に興味深い。他に、ラサールさんが敬愛する芸人さんについても書かれていて、これも楽しく読みました。目線も遠からず、近すぎずで、その点も心地良いです。あとで感想など書けたら良いなと思っていますが、とりあえず軽くご紹介ということで。

あ、『笑う~』は「今週のてれび」も更新済みです。今度の日曜日は『R-1』や『レッドカーペット』もありますが、『レッドカーペット』の裏番組も見逃せないみたいですよ~。『プレイボーイ』でグラビアデビューした、宇都宮まきちゃんがあの番組に…。てなわけで、詳しくはコチラで

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2007年5月19日 (土)

ごきげんラクゴ

前回の『おしゃべり いいたより』参加の方から、今発売中の『BRUTUS』で落語を特集していると聞き、早速買って読みました。なので、その感想など。

『BRUTUS』(マガジンハウス)

今回は「ミュージシャンと作る『落語』特集!」。井上陽水さんが立川志の輔さんと対談したり、東京スカパラダイスオーケストラのメンバーが寄席に行ったり、オレスカバンドが浅草の演芸関係のCDが充実している店で「ジャケ買い」をしたりしています。後半では、2人の落語家さんの同じ演目を聞くコーナーとか、落語にまつわる情報サイトや近日中の落語会のスケジュールなどもあり、きっかけ作りという意味では楽しめる内容だと思います。

私は親の影響で落語に触れ、途中からは子供向けの落語全集を読むという、今思えばかわいげのない、気色の悪い(苦笑)子供時代をすごしたわけですが、そんなこともあって、落語というのは未だに「おはなし」の分野の1つのように感じています。だから「誰々が演じた『××』という演目はすごかった」とか、そういうことは全然語れないし、目の前で語られたところで分からないので全然響いてこない(笑)。

それができるようになればまた新たな面白味も出てくるのだろうと思うけど、本当に語れるようになるまでは時間もかかるし、そんなことばかり気にしていたら全然楽しくありません。面白がるべきところで眉間にしわを寄せているようでは、つまらないことこの上ない、でしょ?

というわけで、私は最初の一歩として、落語家さんにこだわらず、まず本で話を知るのもいいんじゃないかなあと思います。コントや漫才と違って、落語はいろんな人が同じ話をやっているので、ストーリー展開さえ分かれば誰が演じていようとも楽しめます。何度も見ていくうちに、話は同じなのに噺家さんによって違いがあることに気づいたりもして、そうなるとちょっと「通」気分も味わえるし、さらに落語が面白くなります。小難しいあれやこれやにこだわらず、まずは想像力を豊かにしてリラックスしながらニヤついてるのがよいかと。そうこうしているうちに、だんだん落語を楽しむ基礎体力がついてくるんじゃないでしょうか。

ちなみに、我が家で時々話題に出るのは、亡くなった十代目桂文治さんの『反対ぐるま』という落語。とんでもないスピードで走る車屋さんの話ですが、文治さんの場合は座布団から落ちるんじゃないかというぐらいの動きで、子供ながらに見ていてすごく面白かったのを覚えています。文治さんはほかの落語でも威勢がよくて慌てものといった雰囲気をかもし出していて、「見て楽しい」落語家さんだった気がします

なかなか敷居が高いと思われがちな落語ですが、最近は中川家が末広亭で単独ライブをやったり、落語も本職の方々だけでなく、タレントさんたちが稽古して舞台に上がったりしているようです。また、逆に立川志の輔さんや柳家花緑さんのように、テレビでもお馴染みの落語家さんもいらっしゃいます。気をつけていないと情報を見逃したりもしますが、そういう方は7月18日の桂三若さんの落語会に来ていただけるとよろしいかと(笑)。

すでに何人かの方から参加希望のご連絡を頂戴しており、ありがたい限り。全然落語を語れない私の主催なので、敷居は低いというより、めり込んでるぐらいで(苦笑)。6月の『おしゃべり いいたより』と合わせてお問い合わせや参加希望を受け付けております。あれこれ逡巡するぐらいなら、勇気を持って今すぐここからメールをどうぞ。大丈夫、とって食ったりしませんから(苦笑)。

■『たよりがないのは いいたより』では、6月に第2回オフ会的お楽しみ会『おしゃべり いいたより』そして7月には『落語会』を開催することになりました。落語に触れる機会が全然なかった方も、プロの落語家さんに直接質問をぶつけてみたい方も是非どうぞ。『おしゃべり~』の詳細はコチラ、落語会についてはコチラをどうぞ!

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2007年5月10日 (木)

愛がなくちゃね

珍しく雑誌の紹介というか感想など。『マンスリーよしもと』最新号とフリーマガジン『パグマガ』について。

『マンスリーよしもと 5月号』(吉本興業)

今月の特集は「ファミリー」。「ファミリー」といっても本当の家族ではなく、仲のいい芸人さん同士のグループのこと。たむらけんじさんの「TKF」とか、バッファロー吾郎・木村さんの「木村ファミリー」とか、千原靖史さんの「セリーグ」とか、そっちのほうです。

いくつか写真で紹介されているファミリーもあって、私のお気に入りの写真はメッセンジャー・あいはらさん率いるパラ軍団。『やりすぎコージー』(テレビ東京)では まだお元気だった清水キョウイチ郎さんの登場で大変なことになっちゃいましたが(苦笑)、この『マンスリーよしもと』の写真は和気あいあい。「がんばる集団であろな」というコピーも効いてます。「がんばる集団」には最終的に仕事につなげていきたい軍団らしさが出てるけど、「あろな」でほっこり。そして、全体的に曲線で描ける体型(笑)のメンバーの皆さんの笑顔にもニッコリ。写真には写ってないけど、個人的にかなり気になる存在の吉本新喜劇の宇都宮まきさんとぢゃいこさんも軍団員なんですね~。そして清水さんは永久会員、と。頑張ってね、みなさん。

ちなみにパラ軍団の隣のページで紹介されているのは、先日『エンタの神様』(日本テレビ)にも出演していたCOWCOWの多田さん率いる多田軍団。同じ「軍団」がついているファミリー同士ですが、多田軍団のほうはリーダーの多田さんが白のスーツに黒のシャツ、白いネクタイに白のハットをかぶり、さらに茶色のサングラスという別の意味での「ファミリー」っぽい感じ。ドン・コルレオーネとか、そっち系の(笑)。そしてその後ろには、「多田軍団」というロゴの入った黒のTシャツを着たメンバーがずらり。いかついというか、面白いというか(苦笑)、そんな写真です(※追記※こんな写真⇒コチラ)。

しかしこれを見て、「座長社長」こと小籔千豊さんと土肥ポン太さんは自らのファミリーを作ろうと思い立ったのだとか。早くもメンバー選びの段階で取り合いになっている小籔軍団と土肥軍団。そして小籔さんはラジオ番組『ゴー傑P』(MBS)で一緒にパーソナリティを務める笑い飯にも「小籔軍団と土肥軍団、どっちを選ぶ?」と迫ります(笑)。いや、もちろんシャレですよ。でもそんな様子は今ならコチラでお聞きいただけます。

『パグマガ』(パークエディティング)

関西で配布されている隔月刊のフリーマガジン。私はネットであちこちうろうろしてるうちに見つけたんだと思います。遠く離れた東京ではタダでは手に入りませんでしたが、前々から気になっていたので、先日お取り寄せしてみました。

今年1月に発行された第22号の特集は「新春恒例座談会」。メンバーは編集長の六畳川智人さんネゴシックスさん、ムーディ勝山こと勝山梶・勝山さん、そしてジャルジャル・後藤さんでした。話の内容はこの手の座談会では珍しい、お笑いについてのガチのトーク。『M-1』や『R-1』のあり方やジャルジャルを始めとする新しいやり方についての話、またメディアに関わる人たちのあるべき姿や今の笑いを変えるためのアイデアなど、真剣な話ばかりでした。私は とある店で食事をしながらこれを読んでいたのだけど、ぐんぐん引き込まれてテンションも上がり、思わずグラスワインを注文(苦笑)。熱い気持ちはいっそう熱くなったのでした。

ムーディ勝山が産声を上げた『笑い飯・千鳥の大喜利ライブ』に出演するまでのエピソード(これはダイアン・津田さんの結婚式より前の話ね、もちろん)もあったけど、これも当事者の勝山さんやちょうどそこに居合わせた後藤さんからの話なので、臨場感ありあり。最初に話を持ちかけたのは飲み会の席だったようですが、ちゃんと勝山さんをステージに出してくれた笑い飯の2人もいいよな~。それがなければ、今のムーディはなかったわけですね。あとは、中山功太さんがジャルジャルのネタを「落語」と評した話には、思わずひざを打ちました。そうか、見る人にいろいろ想像させてくれるもんね。これでやっと腑に落ちた感じです。すごいな~、芸人さんって。

今はいろんなところで芸人さんの話を聞くチャンスがあるけど、真面目なお笑いに対する考えにたどり着けることは ほぼ皆無。それは芸人さんの側より、話を引き出す側に責任があるんじゃないかと思います。大概は口当たりのいい話に終始し、逆に真面目なトーンにしようとすると変に意味を持たせたり、聞き手や作り手のほうが前面に出ていっちゃったりと、違和感のある仕上がりになりがち。この『パグマガ』の対談はそういうところが全くなくて、本当に自然。その場で一緒に話を聞いてるような気持ちになりました。それはお互いの信頼によるところが大きいのかも。すごく面白かった。もう何度も読み返してます。

■『たよりがないのは いいたより』では、6月に第2回オフ会的お楽しみ会『おしゃべり いいたより』そして7月には『落語会』を開催することになりました。ちょっと熱くお笑い論を語りたい方も、それに茶々を入れたい方も是非どうぞ。詳細はコチラ

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2006年10月22日 (日)

Come with us

今朝の朝日新聞になんと吉本の芸人さん2人のインタビューが出ていました。

1人は児玉清さんのモノマネですっかり有名になった博多華丸さん「おやじのせなか」という、さまざまな世界の有名人がお父さんについて語るコーナーで、福岡に住むお父さんとの思い出などを語っています。華丸・大吉の漫才には よく頑固者のオヤジが出てきますが、そのモデルが実は華丸さんのお父さんなのだそう。外では豪快で周りの人たちを笑わせるタイプだそうですが、家ではまったく逆。細かいことに目くじらを立てることが多かったので、学生時代は華丸さんがお父さんの機嫌を察知して、家族の雰囲気作りをしていたということです。でも今は、そのお父さんから人付き合いの大切さを学び、華丸さん自身もこれを大事にしているのだとか。子供の頃は親のことなんてあんまり理解できなかったりするけど、大人になってみると血は争えないというか、結局同じルーツを持ってるんだな~と苦笑することもたびたび。表立って良いことを言うのは照れくさいけど、やっぱり何がしか親から学んでいることはあるような気もしますです。ちなみに、12月にはルミネtheよしもとで単独ライブがあるそうです。

さて、もう1人の吉本芸人さんはダイノジのおおちさん。エアギター世界選手権の優勝でノリに乗ってるさなか、骨折に見舞われましたが、「座ったままできるブルースエアギターを開発する」と、文字通り「転んでもただでは起きない」ようで(うまいこと言いました・苦笑)。で、朝日新聞では骨折が記事になったのではなく、「ひと」のコーナーにご登場。もちろん、エアギター世界選手権チャンピオンとして。こちらは今までいろいろ報道されているので目新しい情報はありませんが、一般紙で取り上げられると少しの言葉も印象が違って見えるような…。出場理由の「お客さんに笑ってもらえる場なら何でも良かった」とか、世界大会に出場してみて「日本のお笑いのレベルはかなり高い」と感じたという話にも、まっすぐ前向きというか貪欲というか、そんなピュアなイメージ。本当のところは本人のみぞ知るというところかもしれませんが、芸人さんが「ひと」で取り上げられるのは相当珍しいこと。骨折にめげず、また奮起してほしいっす。

お2人はどちらもある程度芸歴を積んでの大ブレークだし、脚光を浴びた芸は急にやり始めたように見えるけど、実は今までの蓄積を生かしていて、しかも優勝までゲットしてるんですよね~。「いったいどこで役に立つの?」と思われることでも、極めればいつか報われるのねん。私はエイゾウ翻訳という仕事をしていて、ナレーション原稿とか字幕を作ったりしていますが、これもまた意外な知識が役立ちまっする。お笑いを見て培った知識も生かされることがあるのだろーか?今度ちょっとね、素人のくせにおしゃべりさせてもらいますけどね。まあできる範囲でね、ええ。ともあれ、お2人の活躍は励みになりますわん。お笑いってくだらなくて害を与えることばかりじゃないのよ。

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2006年10月 6日 (金)

Funky New Day

気がつけば10月。振り向けばカエル。というわけで、新しく出た雑誌と新番組の感想を。

『Futten』(主婦と生活社)

「働く女性は笑いが足りない」。そんなあなたにお笑いを、ということでしょうかね。新しく出版されたお笑い雑誌『Futten』でございます。

芸人さんをアイドル視するでもなく、理屈っぽい方向に持っていくでもなく、というところが狙いだそうですが、確かにそんな感じ。全体的なトーンも落ち着いてるし、インタビューもインタビュアーの人が方向を決めてグイグイ引っ張っていくんじゃなくて、芸人さんの話の流れで進んでいるような。話し手本意とでも言いましょうか。なので、変に引っかかるところもなく、さらーっと読める気がします。

今回は「We love 大喜利」(“love”の部分はハートマーク)がメイン特集。「人生相談という名の大喜利」では、いろんな芸人さんが働く女性たちの悩みに答えています。バナナマンやらプラン9やらチュートリアルやらと、それぞれに「らしさ」を感じる答えだけど、どれにも共通するのは「要は気の持ちよう、考え方次第」ってことみたい。一見、タメになりそうもないけど、実は♪それが一番大事~と歌いだしたくなるわん。

他にも大喜利と言えば忘れちゃいけない『ダイナマイト関西』のレポートや芸人さんたちがお勧めするDVD、若手の紹介ページなどもあります。若手の紹介では芸人さん自らキャッチコピーを考えていて、見れば見るほど気になるジャルジャルは「浪速が生んだ独身コンビ」。…いっそう気になりました。

てなわけで、定価は1000円。「劇場で平均年齢を上げている」と感じるナイスエイジにも しっくり来そうな雑誌です。

「Futten」サイト:http://www.shufu.co.jp/CGI/new/new.cgi?mode=syosai&seq=00002200                              「Amazon」 :http://www.amazon.co.jp/gp/product/4391623455

『水野キングダム』(TOKYO MXテレビ&ファンダンゴTV)

リットン調査団・水野さんが苦節21年、ついに手にした初冠番組。TOKYO MXテレビと10月15日からはヨシモトファンダンゴTVで見られるようですが、MXテレビの方はすでに今週、第1回が放送されました。

「視聴者参加型トーク&大喜利バラエティ」ということで、どんな番組かと思ったら、第1回は水野キングダムの王様、水野16世が現れるまでの歴史に終始。1世から15世までがどんな人たちだったのかを水野さんのコスプレ…もとい、当時の王様たちの映像で振り返るという内容でした。その中には地動説を唱える者もあり、犬を溺愛する者あり、3億円を強奪する者あり…と、どこかで聞いたことがあるようなエピソードの持ち主も。まあね、歴史は繰り返しますから(苦笑)。中には女性もいたりして、顔は水野さんだったりして、それはそれで見ものだったりするわけですが。

で、第1回は視聴者も参加せず、トークも大喜利もなく終了。いきなり歴史絵巻が始まり、最後に大喜利のお題が出て、募集をかけて終わり。視聴者も、番組記者会見に出席した大臣並みに困惑する第1回でしたが(笑)、きっと面白くなるでしょう、ええい、なってくれ!という希望を持ちつつ、第2回を見たいと思います。

ところで、この日はファンダンゴTVの『野爆 うめだ@Fandango!』にリットン調査団がご出演。「ぼんさんが屁をこいた」ミュージカルバージョンというコントをやっていましたが、軽く衝撃を受けました。20年前にやったコントだそうで、当時では考えられなかったであろう体力の衰えが如実に出ることに。「♪ぼんさ~ん、ぼ~んさ~ん」と歌いながら舞台を動き回るオーバー40のお2人の姿には、もはや感涙でございます。野性爆弾も丸くなるわけには行かないわな~。野爆の番組にゲストがリットン調査団、バッファロー吾郎というのもすごかったけど、これは録画保存しておくべきかも。

「水野キングダム」公式サイト:http://www.fandango.co.jp/mk/

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2006年9月16日 (土)

ほんわか ほんのり

ああ、人として最低なことをしてしまいました。演劇部の発声練習並みに「おとーさーん!おかーさーん!ごめんなさーい!」。というわけで、『板尾日記』について。

『板尾日記』(リトルモア)

130Rの板尾さんが昨年1年間、毎日欠かさずつけた日記をまとめた本。東京で舞台に出て、テレビに出て、その間に雑誌の取材を受けて、地方でロケをして、新しい仕事のオファーが来て、時々は休みの日もあって、何もしなかったり誰かと出かけたりして…という、芸人さんならおそらくそれほど珍しくもない日々のことが書かれているだけなのに、しみじみとイイ!いいのです。

「タレント本」を読む醍醐味の1つは、普段は知ることのできない、芸能人のプライベートな情報を得ることという気がします。でも、『板尾日記』の場合は細かい話も興味深いけど、それ以上に本全体の雰囲気がとても魅力的。文章は板尾さんのテレビや舞台のイメージそのままに沈着冷静、沈思黙考。読んでいくうちに気持ちが しんとしてきます。内容はこんな感じなのだけど、淡々とつづられた文章には思わず引き込まれ、読んでる方まで落ち着いた心持ちになっていくのですわ。これが「板尾ワールド」のなせる業なのかしらね~。表紙や中の写真も自然でいい感じです。

私は普段、芸能人の書いた本ってあまり読まないし、板尾さんの熱烈なファンというのでもないのだけど(もちろん好きな芸人さんの1人ではありますが)、この本は先日、かつての勤務先に立ち寄った帰り道に突発的に購入。「板尾さんの本を読んで、オムレツ食べて帰ったら幸せかも」と思ったもので。おかげさまで、巷でウワサのオシム本が途中だというのに、本日2巡目に突入(苦笑)。やられちまったぜ。秋の夜長にミルクティと栗のお菓子でも準備して読んだら、さぞかしホッとするだろ~な~、と今は完全に実現不可能な状況を思い浮かべる今日このごろです。

ちなみに、オムレツの方はテレビでもよく紹介される店でしたが、期待ほどではありませんでした。いえ、おいしかったんですけどね。ま、あのぐらいの感じは他にもあるかも。

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2006年7月 8日 (土)

お笑い、大好き?

芸人さんもいろんなところで取り上げられてますねぇ。というわけで、雑誌『H』について。

『H』(ロッキングオン)

毎号、さまざまなことにスポットを当てて特集している『H』。7月号は いよいよ「お笑い」でございます。内容は芸人さん3組とアーチストの対談、5組のコンビのインタビュー、そしてこれからが期待される若手の紹介。普段、お笑い関係の雑誌と言えば『マンスリーよしもと』をこっそり買う程度の私ですが、これなら他の雑誌を一緒に持っていかずとも正面切ってレジまで行けます(苦笑)。

登場した芸人さんのラインナップは こんな感じ。お笑いはテレビのバラエティー番組で見る程度、という人にとっては不思議なチョイスでしょうか。この特集を組むにあたり、編集部では吟味を重ねて取り上げる芸人さんを選んだのだとか。最後の「Editor's note」にもあったように、単にブームだから、という理由だけで特集したのではないところは、インタビューや対談の内容を読んでも分かるような気がしました。通り一遍の話ではなく、芸人さんの「笑いに対する姿勢」みたいな部分も垣間見えたように思います。

ただ個人的には、この手の雑誌にありがちな、インタビュアーの方がちょっと小難しい物言いをするあたりが若干気になったかな~。プロの仕事に素人が何をかいわんやなわけですが、『H』なりのお笑い特集をやろう!と気負うあまり、どうも行き過ぎちゃったかな~と思ったところもチラッと…。もちろん、そう感じなかった部分の方が多いんだけど。

前述の通り、お笑い雑誌ってあまり見ないんですが、その理由の1つには写真の雑さがあります。表紙だというのにこれかい…と脱力しそうなものもあるし、中を見ても「これがベストショット?」と思うことも何度か。かっこいい写真を部屋に飾りたいのよ!とか、そういう乙女心は今さらないけど、とりあえず載せとけみたいな感じだといろんな意味でガッカリします。そういうクオリティなのね、とも思うし。『H』は芸人さんとてきっちり撮ってくれてるし、次長課長などは あるコンセプトに基づいているみたいなので、そういう意味でもとりあえず見て損はないと思います。

ところで、今回の特集のタイトルは「お笑い大好き!」。ものすごい直球勝負ですが、誰に対しても臆面もなく「お笑い大好き!」と言えるかどうかと言うとちょっとビミョー。せいぜい「お笑いが好きでぇ~」とトーカ堂・北社長並みのテンションで言えるぐらいかな~、たぶん。もちろん、1年もこんなブログを書いておいて嫌いなわけはないんですが、どうもね、好きの度合いって人それぞれなので、胸を張って堂々と言うのは はばかられますね。私などは末席を汚す程度の者でございます。へいへい。

というわけで、『H』7月号は全国書店で絶賛発売中どえす。

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2006年5月28日 (日)

クチビルにお笑い

やっと自宅に戻ってきました。やれやれ。

実家での親のテレビのチョイスと言えば、やはり みのもんたさんがお出ましの番組に流れてしまうようで、毎日少なくとも朝と昼には あのご尊顔を拝見しておりました(笑)。自分の親ながら、気は若い方だと思っていたけど、やっぱりこの年代にこの人の魅力は絶大なのねと改めて思う1週間でした。

で、まあ、そんなこんなでお笑い度数はかなり低かったのですが、暇にまかせて島田洋七師匠の『佐賀のがばいばあちゃん』と続編の『がばいばあちゃんの笑顔で生きんしゃい!』(徳間書店)を読みました。来月から全国で公開される映画の原作で、仕事を持つ洋七師匠のお母さんに代わり、師匠を8年間育ててくれた肝っ玉ばあちゃんの話です。ロフトプラスワンでのトークライブ『島田洋七の笑魂伝承』やB&Bの漫才でもちょいちょい出てきた話だったけど、文字で読むとまたいろいろ考えることもありますね。通信簿の成績が1と2ばかりでも、「足せば5になる」だの「人生は総合力」だのと言って励ます話は面白いし、近くを流れる川を「スーパーマーケットだ」と呼び、上流の市場から流れてきた野菜を取って食べたというエピソードも、その生活力に驚かされるけど、やっぱりどんな状況でも「発想の転換」が大事なのかなあと思います。

このおばあちゃんは元々はいい家の生まれだったようで、それがあるとき貧乏生活に変わってしまったわけだから、たくさんの苦労をしたんだと思います。洋七師匠が面白おかしく語る「おばあちゃん語録」は、そうした経験を経て、さらに乗り越えてきたからこそ出てきたものなのかなあと思ったりしました。だからただ面白いだけじゃなくて、含蓄があるんだろうなあ、なんてね。

今、「笑いの効用」を研究したり、何かに取り入れたりということが盛んに行われてるけど、結局はこれも大事なのは表面的な笑いじゃなくて、「発想の転換」じゃないのかなあ。つらいときや苦しいときに、それを額面どおりに受け入れるしかない場合もあるけど、どんなシーンでも予想しない「笑い」は出てくるもの。空気を読めない子どもの一言が面白かったり、誰かがとぼけた間違いをしたり。今回、この2冊を読んで、いつもどこかに面白いことを考えられるぐらいの余裕が作れたらいいよね~なんて思ったりしました。どうやって過ごしても日々は流れていくんだもんね。

あ、珍しくメールをいただいているのですが、追ってお返事させていただきます。もうしばらくお時間くださいませ。ブログも例によって時系列無視で(苦笑)ぼちぼち更新していきますので、また遊びに来ていただければ幸いでございます。

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2005年8月27日 (土)

ひやかし おことわり

たまには本の話。『お笑い芸人就職読本』(草思社)です。

いくらお笑いが好きと言っても、ある程度大人になるとタレント本もなかなか手を伸ばしにくく、雑誌となると立ち読みするのも周りを意識してしまい、勇気が要るもの。でも、この『お笑い芸人就職読本』なら大丈夫。お笑いを目指す人のために書かれたものですが、若手から大御所にいたるさまざまな芸人さんへの取材が元になっているので、こうした人達の体験やお笑いに対する考えを知ることもできて、すごく興味深い一冊になっています。

内容は、まずお笑い芸人とは?というところから始まり、どうすればなれるのかどんな芸人になるのかテレビと芸人の関係、そして実際に芸人になった時の生活など。昔のように何とか頼み込んで師匠に弟子入りするのではなく、お金を払って養成所に通えば入口が開かれ、周囲にも芸人になることを理解してくれる人が増えた今、流行にのって軽い気持ちでお笑いを目指す人も多いのだとか。そんな人達に著者の増田晶文さんは「甘い考えで入る場所じゃない」と警鐘を鳴らす一方で、何とかプロになろうともがく彼らを応援してくれています。

よくテレビでも売れない頃の苦労話が出てきますが、これを読むと笑いというオブラートに包んでいないだけにシビアな世界ということがよく分かります。最近は麒麟田村さんの貧乏話が有名ですが、実は川島さんの方もbaseよしもとでの出番が増えて始めた頃に結構苦しい思いをしていたそうで、当時は「餓死という言葉が真実味を持って迫ってきた」そうです。それでも最近の活躍を見れば、苦労も報われたんだろうと思いますが、結局、報われないまま悲惨な末路をたどっていく人もいるわけで。この本ではそんな人についてにも触れています。お笑いでなくとも、企業に属さずに働いている人にはよりリアルに感じるところでしょう。

他にもお笑い芸人を抱える事務所テレビ番組の制作側の話も出てくるので、「なんであの人ばっかりテレビに出るの?」「どうしてこんなオンエアの仕方をするの?」「お笑い芸人じゃなくてただのタレントになってない?」なんて疑問を持っている人には、溜飲を下げるきっかけになるかもしれないし、余計混乱するかもしれないし…。どんな世界であれ、戦略がなければ生き残れないのは確か。

長く兄弟で漫才をしてきた喜味こいし師匠にも話を聞いていますが、あれだけたくさんの人を笑わせてきたにもかかわらず、自分達は「芸人」から程遠かったとおっしゃったそうです。「芸人」とは、つまり「芸がある人」のこと。こいし師匠に言わせれば、夢路いとし・喜味こいしの漫才は「芸」ではなかったんだそうです。簡単に「芸人」と名乗る人が多い昨今、このこいし師匠の言葉はとても重いような気がします。

単なる裏事情が分かるだけではない『お笑い芸人就職読本』。大人のお笑いファンも、どうぞ恥ずかしがらずに手にとってご覧下さい。

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